普段なかなか手紙を書く機会がないと、いざ書こうと思ったときにうまく文章がつくれなかったり、手紙の書き方自体が分らなくなってしまっている方も多いと思います。
私も久しぶりに手紙を書こうと思ったときに、手紙の正しい書き方やマナーを調べるところから始まり、1通の手紙がなかなか完成しなかったことがあります。
一度手紙の書き方を覚えてしまえば、そこまで難しいことはありません。
「手紙は気持ちを込めることが大事」とはいえ、ビジネスでもプライベートでも、最低限のマナーは守っておきたいですし、せっかくなら相手に喜ばれる素敵な手紙を送りたいですよね。
1月に手紙を出そうと思っている人に向けて、手紙の書き方と1月にぴったりな時候の挨拶や、プライベート、ビジネス別に、そのまま使える手紙の書き出しをご紹介しますので是非参考にしてみてください。
1月に書く手紙の書きだし例文は?
基本的な手紙の構成は4ブロックに分かれています。
①前文
- 頭語(「拝啓」「謹啓」などをはじめにつける)
- 時候の挨拶や健康についての確認、感謝またはお詫びなどの文
※「拝啓」は「お手紙を差し上げます」という意味で、結語には「敬具」をセットで使います。一般的な文章ではこちらでOKです。
※「謹啓」は「謹んで申し上げます」という意味で、基本的に結語は「謹白」を使います。
ビジネスなどの改まった文章ではこちらがよく使われます。女性であれば、結語に「かしこ」を使うことも出来ます。
②主文
- 「さて」「このたびは」などの起こし言葉からはじめる
- 本題
※ビジネスの場合は特に、基本的には用件を2件以上入れないように注意しましょう。
③末文
- 先方の健康や繁栄を祈る文や本題の締めなどの「結びの言葉」
- 結語(「敬具」「謹白」などを最後につける)
④後付
- 日付と差出人の名前
- 相手の名前
これらを踏まえて、1月の手紙の例をご紹介します。
1月の手紙の例 【プライベート】
拝啓
初春とは名ばかりで厳しい寒さが続きますが、お変わりなくお過ごしですか。
おかげさまで私も相変わらず元気にしております。
さて、~(本文)
それではどうぞお体に気を付けてお過ごしください。
またお目にかかれる日を心待ちにしております。
敬具
二千二十二年 一月十日 (自身の名前)
(相手の名前)様
1月の手紙の例 【ビジネス】
謹啓
新春の候、貴社におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。
このたびは、~(本文)
本年も変わらぬご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
謹白
二千二十二年 一月十日 (自身の名前)
(相手の名前、または社名を略さず正式名称で)様
大体の「手紙の型」がわかれば、後は内容をうめていくだけなので、一度覚えてしまえば意外と簡単です!
ちょっとしたお礼やご挨拶など、隙間時間にさっと手紙が書けるようになると良いですね。
1月の時候の挨拶は?
1月上旬~中旬までは、年のはじまりを意味する「新春」や「初春」などが使われます。
中旬以降はその他の時候の挨拶を使うようにしましょう。
ビジネス向き
ビジネスや改まった手紙では、「~の季節」と同じ意味の漢語調と呼ばれる「~の候」や「~のみぎり」がよく使われます。
「~のみぎり」は少し柔らかく、女性的な印象を受けます。
- 新春の候
- 初春の候
- 大寒の候
- 厳冬の候
- 厳寒の候
プライベート向き
プライベートの手紙で漢語調の時候の挨拶を使うこともできますが、少し堅苦しい印象になってしまうので、普段の話し言葉のような口語調の挨拶がおすすめです。
- 新春を迎えましたが
- まだまだ寒い日が続きますが
- 寒さ厳しき季節となりますが
- 雪がちらつく季節となりました
1月に使える季語は?
「季語」とは俳句で使われる「季節をあらわす言葉」のことです。
手紙でも、季語のような季節をあらわす言葉を時候のあいさつや、文中に入れることでより季節感のある手紙となります。
1月の季語はたくさんありますが、一部をご紹介しますので是非参考にしてみてください。
1月に書く手紙の結びの一文は?
手紙の最後には、相手の健康や繁栄を祈る言葉や、本題の締めなどの一文を添えましょう。
そのまま使える結びの一文をご紹介します。
プライベート
時節柄、くれぐれもお体ご自愛ください。
乱筆乱文失礼いたします。
ビジネス
本年もどうか変わらぬご厚誼を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
貴社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。
末筆ながら、○○様益々のご活躍を心よりお祈り申し上げます。
それでは、貴社ますますのご隆盛を心よりお祈り申し上げます。
1月の手紙の書きだしプライベート例文
プライベートでの手紙の書き出しは、相手がどの程度近しい相手なのかによって内容も変わってきます。
そのまま使える手紙の書きだしプライベート例文をご紹介しますので、相手に合わせて選んでみてください。
- 新春の候、○○様もご家族で良いお年を迎えられたことと思います。
- 新春を迎え、○○様もお健やかにお過ごしのことと存じます。
- 新春とは名ばかりの厳しい寒さが続いていますが、お元気でお過ごしでしょうか。おかげさまで私は変わりなく過ごしています。
1月の手紙の書きだしビジネス例文
ビジネスでの手紙の書き出しは、個人に向けてなのか、会社やお店に向けての手紙なのかで内容が変わってきます。
組織に送る場合は、「ご隆盛」「ご繁栄」などが使われますが、個人に向けて送る場合は「ご健勝」や「ご清祥」などの使い分けに注意しましょう。
- 新春の候、○○様におきましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご厚情を賜り心から感謝申し上げます。 - 初春の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
- 厳冬の候、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り厚くお礼申し上げます。
手紙は自筆で書くもの?メールやLINEでもいいの?
最近は、ビジネスでも手紙ではなくメールで行われることが多いですが、特別なお知らせやお礼、謝罪などは特に、自筆の手紙のほうが誠意が伝わります。
また、パソコンで打った文章を「失礼」と捉える人もいるのが事実です。
大量に手紙を制作する場合や時間がない場合はパソコンで打った文章でも仕方ありませんが、個人にあてた手紙などには最後に自筆で一文付け加えるか、「生来の乱筆につき、この度は印刷し送付させて頂きました。どうがご了承ください。」と一言付け加えても良いでしょう。
実際に、悪筆が理由で自筆の手紙を書くのに抵抗がある方も多いと思います。
私自身もそうだったので、気持ちはよく分かります!
ですが、丁寧に書かれている手紙であれば、悪筆だったとしても意外と相手は気にしないことが多いですよ。パソコンで打った印刷された手紙よりも、自筆の心のこもった手紙のほうが確実に好印象です。
それでも自分の字を見られるのが恥ずかしい方や、字が上手くなりたい方は、文字の練習帳などもおすすめです。
もちろん対面のペン字講座や、書き方教室に通えればそれが一番ですが、費用も時間もかかります。
文字の練習帳では、「この字はこういう書き順で、こう書けば上手く見えるのか!」と、意外と発見も多く、努力次第で上手く文字が書けるようになりますよ。
安価で気軽にはじめられるところも魅力です。
まとめ
- 1月に書く手紙の書きだし例文は?
- 1月の時候の挨拶は?
- 1月に使える季語は?
- 1月に書く手紙の結びの一文は?
- 1月の手紙の書きだしプライベート例文
- 1月の手紙の書きだしビジネス例文
- 手紙は自筆で書くもの?メールやLINEでもいいの?
人との連絡手段はメールやLINEが主流の現代では、手紙を書く機会も減り、季節や節目の挨拶も、メールの短い文章などで簡単に済ませてしまいがちです。
だからこそ手紙には特別感があり、貰った相手からもきっと喜ばれます。ビジネスの大事な場面や、大切な人に向けて是非手紙を書いてみてください。
お気に入りのレターセットを使えば、手紙を書くのが楽しくなりますし、「もっといろんな人に手紙を出そう!」と思えますよ。
ビジネスやかしこまった内容の手紙では、白の無地の便箋を使用しましょう。
エヌビー社 実用主義 レターセット 和紙
プライベートではお気に入りのデザインのものを使うと良いでしょう。
楽天などにも相手を選ばず使えるような、高級感のあるデザインのレターセットが販売されています。
上品でアンティークな印象のレターセット
tricolor 封筒 レターセット 10枚セット
節目のご挨拶や大事なお知らせ以外にも、「元気にしてるかな?」と何気なくメールやLINEをするような相手にも、あえて手紙を送ってみるのもおすすめです。
この記事で紹介した手紙の書きかたを参考に、大切な人やお世話になっている人、お仕事などでも手紙をもっと活用してくださいね。
以上、手紙の書きかたとルール、1月の手紙の書き出しのご紹介でした。
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