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寒中水泳のメリットとデメリットとは?安全に行うポイントと練習方法!

  • 「寒中水泳が気になるけど、メリットとデメリットって何?」
  • 「安全に寒中水泳をするためにはどんな準備が必要なの?」
  • 「寒中水泳をするための練習ってあるの?」

初めて寒中水泳を行なう人ならこのような疑問をお持ちではありませんか?

私自身、寒中水泳というと「危なそう」「寒そう」「なんで寒い中泳ぐんだろう?」と感じたことがあります。

この記事で紹介する寒中水泳のメリット・デメリットを読み、練習方法や事前準備を実践すると、安全に寒中水泳をすることができますよ。

以下の5つのポイントを実際に体験した方の体験談や動画を交えて解説します。

  • 寒中水泳のメリット5つ
  • 寒中水泳のデメリット3つ
  • 寒中水泳の事前準備と練習法
  • 寒中水泳を安全に行なうための注意点3つ
  • 寒中水泳大会やイベント

6分くらいで読める記事ですが、書いてあることを実践すれば、寒中水泳に関する疑問が解決されますよ!

それでは、さっそくいきましょう。

寒中水泳とは?

寒中水泳とは、冬の寒い時期に海や川で行なう水泳のことをいいます。日本では「寒中」と呼ばれる、1月初めから節分までの期間に行われることが多いようです。

日本の寒中水泳は、その年の健康と安全を願って1月1日に行なったり、新成人のお祝いのために成人式当日に行なわれたりすることがほとんどです。

一方、ロシアやカナダなどの海外では、風物詩として行われることが多く、日本のように願掛けやお祝いの意味は込められていません。

寒中水泳に最適な季節は文字が表している通り「寒中」です。

なぜなら、寒中の期間は水温が4~15℃になることが多いためです。身体は4~15℃の水を「冷たい」と感じます。なので、その期間に寒中水泳を行うのが一番適していると言えます。

そして、入水時間は10分程度で十分効果が得られます。長く入りすぎると足がつったり、風邪をひいてしまったりする可能性が高まるため、ほどほどにしましょう。

寒中水泳を行なう場所は遊泳可能な海や川であればOKです。ただし、許可が必要な場合があるので、事前に自治体に確認をしましょう。遊泳禁止・立ち入り禁止の海や川、閉鎖中のプール施設などでは絶対に行わないようにしましょう。

寒中水泳のメリット

寒中水泳のメリットは5つあります。それぞれ解説していきますね。

①メンタルを強化できる

身体にショックを与えることで、強いメンタルが手に入ります。寒い冬にわざわざ水着になって冷たい水に入ることは、とてつもない勇気と根性が必要になります。

洋服を着込んでも寒い中、水着1枚で水に入ることは身体に強い刺激を与えるので、メンタルを強化できます。

②脂肪燃焼を高める

冷たい水に入ると脂肪燃焼が促されます。

人間には褐色脂肪と白色脂肪という脂肪があります。そのうち、褐色脂肪には寒い時にそれ自体を燃やして体温を高める機能があります。冷たい水に入ると体温は低下するのですが、褐色脂肪の燃焼作用のおかげて、体温を維持することができます。

そのため、冷水に入ると脂肪燃焼が活性化し、エネルギーが大量に消費されるのです。

寒中水泳は運動と体温維持にエネルギーを使うので、より脂肪燃焼が促されます。

③ストレスの解消

冷たい水に入り、身体を動かすことはストレス解消につながります。

冷水に浸かることで脳と身体は刺激を受けます。そして、その刺激の反動で幸福ホルモンと呼ばれるエンドルフィンが分泌されます。この幸福ホルモンが外から受けた刺激を無いものにし、人は幸福感を得られるのです。

身体を動かすことでもストレス解消につながるのですが、冷水の中で身体を動かした方がよりストレス解消になりますよ。

④免疫力を高める

自然の水や冷たい水の中に入ると免疫力が高まります。

浄化される前の水には、普段は触れない細菌が多くいます。細菌に触れる数が多ければ多いほど免疫力が高まります

また、『Free Radical Biology & Medicine』が発表した研究論文では、定期的に冷水に入ると、抗酸化物質のグルタチオンが増加し、体内全体の抗酸化が進んで免疫力が高まるとしています。

寒中水泳は自然の冷たい水の中で行なうので免疫力を高められます。

⑤肩こりや疲労の回復

寒中水泳は肩こりや疲労回復にも効果的です。

なぜなら、冷たい水の中で泳ぐことで血流が良くなるためです。

冷水に入ると身体は体温を上げようと血流を良くします。加えて、泳ぐという運動もしているので、さらに血流が良くなります。血流が良くなると、肩こりや冷え、肌荒れなどの身体の不調を改善します。

冷たい水の中で泳ぐ寒中水泳は疲労回復に最適と言えるでしょう。冷たい水の中で泳ぐことがこんなにもメリットに溢れているとは驚きですね。

しかし、メリットがあればデメリットもあります。次はデメリットについて解説していきます。

寒中水泳のデメリット

寒中水泳のデメリットは3つあります。

①最悪の場合死に至る

長時間、寒冷環境に身体がさらされると低体温症を引き起こし、最悪の場合、死に至る可能性があります。

気をつけないといけないのが身体の深部の体温(深部体温)が下がる『低体温症』です。低体温症の原因は低体温とほぼ同じですが、深部体温が35℃以下になり、身体の正常な機能が維持できない状態を指します。

正常時の深部体温は、肝臓では38.5℃、直腸では38.0℃です。深部体温は、身体表面の皮膚温とは異なり、脳や心臓など生命を維持している臓器の温度を反映しているので、低体温症が重度になれば『凍死』につながります。

深部体温が32~35℃は軽症、28~32℃は中等症、20~28℃は重症と分類され、中等症以上では死亡率が40%になります。」

引用:社会福祉法人 恩賜財団 済生会「免疫力低下のリスクも?『低体温』にご注意!」 

自分では大丈夫だと思っていても、誰もが低体温症になる可能性があります。入水時間と注意点を守って、寒中水泳を行いましょう。

②事前準備が大変

寒中水泳は事前準備が大変です。念入りな準備と練習が必要になります。

寒中水泳をするためには

  • 冷水になれておく必要がある
  • 寒中水泳ができる場所まで行く必要がある
  • 泳ぐために着替える必要がある

など、やらなければならないことが多くあります。とても手間がかかり、大変なのです。

しかし、事前準備をしっかりしないと前述の通り死に至る可能性があるので、必ず準備を行いましょう。

③場所の確保が難しい

寒中水泳をするための場所の確保が難しいです。

冬場に遊泳が可能な場所はあまりありません。温水プールのようにどこにでもある施設で寒中水泳を行なえれば良いのですが、そういうわけにもいきません。

寒中水泳は事前準備が大事!

寒中水泳はとにかく事前準備を念入りに行なう必要があります。寒中水泳の練習法、当日の服装や持ち物、準備体操について説明していきます。

寒中水泳の練習法

  • 乾布摩擦で冷たい空気に身体を慣らしておく
  • 毎朝のシャワーを30秒間冷水にする
  • 冷水に入ることに慣れておく

寒中水泳の練習法は「いかに身体を冷たい環境に慣らしておくか」です。

1日やっただけでは意味がありません。最低でも1週間は続けるようにしましょう。

当日の服装と持ち物

水から上がったあとに身体を温める必要があるので、当日の服装と持ち物は身体を温めるようなものが望ましいです。

服装は濡れてもよい洋服で、何枚も羽織っていきましょう。羽織すぎかなくらいがちょうど良いです。

また、持ち物の具体例は以下の通りです。

  • スイムタオル(セーム)
  • 大判のバスタオル
  • 防寒シート
  • ふんどしor水着
  • サンダルorたびor靴
  • 温かい飲み物や汁物

とにかく体温を奪う水を拭き取り、身体を温めることを最優先にします。

濡れたままだと体温が低下していき、「低体温症」になりかねません。自分の身体を第一に考えましょう。

入水前の準備体操

入水前の準備体操は、軽く筋トレをするくらいに行ないましょう。

冷水に入った瞬間に体温が一気に奪われます。また、筋肉も寒さで硬直してしまい泳げなくなってしったり、身体のどこかがつってしまったりします。

このような事態を避けるためにも、準備運動で身体をできる限り温めておきましょう。

寒中水泳を安全に行なうためには?

寒中水泳を安全に行なうためには注意点が3つあります。

寒中水泳の注意点

①健康診断を受けておく

寒中水泳前には必ず健康診断を受けましょう。

「ずっと病気もせずに健康だから、健康診断を受けなくても大丈夫!」と考えている人がいるかもしれませんが、健康な人でも何が起こるかわからないのが寒中水泳です。

特に低血糖症などの持病がある人は必ず医師の判断を仰ぎましょう。心臓に疾患がある場合、寒中水泳をすると危険です。「心臓麻痺で亡くなってしまった」ということもありえます。

②寒中水泳を終えたあとはすぐに身体を温める

泳いでいるときは体温が上がっているのですが、泳ぎを止めて陸に上がると、どんどん体温が低下していきます。ずぶ濡れ水着姿で冷気にさらされている状態になるためです。体温が低下すると「低体温症」の危険が高まります。

低体温症とは、全身が長時間寒冷環境にさらされ、低体温(35℃以下)になった状態をいいます。寒中水泳や寒冷水域でのマリンスポーツでは特に注意が必要です。また、濡れた衣服を着たままにすしておくと急激に体温を奪われます。そのほか、意識障害をきたしている場合、過度の飲酒、甲状腺など内分泌の疾患がある場合等も低体温症となりやすく、特に乳幼児や高齢者は体温調節が未熟であったり、衰えていたりするため、低体温になりやすいので注意が必要です。

引用:海上保安庁 「遊泳の安全対策について、より詳しく知りたい方へ

「低体温症」は前述した通り死に至る可能性があります。低体温症を防ぐためにも、寒中水泳を終えたあとはすぐに身体を温めましょう。足元を中心に温めると早く身体全体が温まりますよ。

また、洋服を着込み、温かい飲み物や汁物を飲むことでも簡単に身体を温めることができます。

③お酒は厳禁

飲酒後は寒中水泳に限らず泳がないようにしましょう。

お酒を飲んだ後に泳ぐと、疲れやすくなり、体温が急速に下がりやすく、激しい近痙攣を引き起こす危険を招きます。また、嘔吐をしやすく、肺の中に胃の内容物を吸収しやすいと言われとても危険な行為と言えます。

引用:公益財団法人 日本ライフセービング協会 「飲んだら泳がない

寒中水泳は夏に遊泳するよりも厳しい環境の中で行ないます。ただでさえ夏より冬の海の方が身体に負荷がかかるので、飲酒をしてさらに負荷をかけることは避けましょう。

事前準備を完璧にしていても、水難事故が起こるときは起きてしまいます。

もし、寒中水泳中に何かが起こったときはどうすればいいのでしょうか。また、どこ連絡すればいいのでしょうか。

緊急時の対応

もし、あなたが溺れてしまったときは「助けてのサイン」を出すようにしましょう。助けてのサインとは、片手を左右に大きく振る動作です。

ただし、ライフジャケットや救命具を身につけていない場合、「助けてのサイン」をすると水中に沈む危険があります。

「助けてのサイン」を出せないときは「セルフレスキュー」を行いましょう。「セルフレスキュー」とは下記のような姿勢をとることをいいます。

  1. 手足を大の字に広げる。
  2. 靴ははいたまま。軽い靴は浮き具代わりに。
  3. 大きく息を吸い、空気を肺にためる。あごを上げて上を見ると呼吸しやすい。
  4. 手は水面より下に。ペットボトルなど浮くものがあれば胸に抱える。」

引用:海上保安庁 「身に危険が迫ったと感じたときの対処法

「セルフレスキュー」の姿勢をとり、助けを待ちましょう。

緊急連絡先

寒中水泳をしていて何か事故が起きた場合、

  • ①118番(海上保安庁)
  • ②110番(警察)
  • ③119番(消防)

に助けを求める電話をしましょう。

電話をした際には、

  • どんな事故なのか
  • 事故の場所
  • 人数
  • 通報者の名前と連絡先

が大切になります。落ち着いて話しましょう。

自分は大丈夫と思っている人ほど、事故にあったときに慌ててしまいます。寒中水泳をするのであれば最低限の緊急時対応法を学び、連絡もスムーズにできるようにしておきましょう。

寒中水泳の大会やイベントは?

「寒中水泳を一人でやるのは不安」という人は寒中水泳の大会やイベントに参加してみましょう。

行事として寒中水泳を行なっているところを3つご紹介します。

①相模川寒中水泳大会

趣旨

  • 相模原市の水泳の普及と発展
  • 相模原市民の健康と安全を願う

場所

相模川 水郷田名高田橋付近

参加資格

  • 水泳を愛好する健康な人(毎年200名前後)
  • 相模原市民以外の人も参加可能
  • 当日申し込み

料金

無料

主催者

相模原水泳協会

 

実際の大会の様子はこちらの動画で確認できます。

②館山湾寒中水泳大会

趣旨

  • 伝統の受け継ぎ
  • 寒さに打ち勝つ強い体と意志をつくる
  • 自然に対する適応力、順応力を高める
  • 積極果敢な活動力を養い意識の高揚を図る

場所

館山市北条海岸(南休憩所前)

参加資格

  • 中学生以上~75歳未満で寒中水泳に耐えられる人
  • 医師の健康診断(中学生・高校生については学校医による健康診断等)を受け、健康上      指摘事項を受けてない者
  • 誓約事項に同意し,「館山湾寒中水泳大会参加申込書(誓約書)」を提出した者
  • 中学生・高校生については,「館山湾寒中水泳大会参加申込書(誓約書)」に保護者の      同意(記名・押印)を受けた者
  • 事前申し込み

料金

1人100円(保険料等)

主催者

館山市・館山市教育委員会・館山スポーツ協会

 

実際の大会の様子はこちらの動画で確認できます。

③熱海市成人式記念寒中水泳大会

趣旨

新成人の祝いとその年の祈念

場所

熱海サンビーチ

参加資格

  • 新成人有志及び水泳協会会員
  • 心身共に健康で水泳に自信があり、大会の趣旨に賛同される一般の方
  • 「渚館」で受付と身体検査を受けること
  • 事前申し込み

料金

無料

主催者

熱海市、特定非営利活動法人熱海市体育協会

 

実際の大会の様子はこちらの動画で確認できます。

大会は年によって中止になったり、開催場所が変わったりする可能性があるので、参加前に主催者に必ず確認しましょう。

どの大会も主催者がいるので、身体を温める用の焚き火があったり、飲み物や汁物があったりして安全に寒中水泳を行なえそうです。

また、参加者や見物客も多いので、一人で淡々と寒中水泳をするよりは明るく楽しくできそうです。

まとめ

寒中水泳とは、

  • 「寒中」の季節に行なわれることが多い
  • 日本ではその年の健康と安全を祈願、新成人のお祝いの意味を込めて行われる
  • 最適な水温は4~15℃
  • 入水時間は10分で十分
  • 場所は遊泳可能な海や川で行なう

です。特にルールはないので、場所さえあれば寒中水泳を行なえます。

寒中水泳のメリット

  • ①メンタルを強化できる
  • ②脂肪燃焼を高める
  • ③ストレスの解消
  • ④免疫力を高める
  • ⑤肩こりや疲労の回復

寒中水泳のデメリット

  • ①最悪の場合、死に至る
  • ②準備が大変
  • ③場所の確保が難しい

寒中水泳を行なうだけでこれらのメリットを受けられます。しかし、最大のデメリットは自分の命に関わることなので慎重に判断し、準備をしましょう。

そして、寒中水泳は練習と準備が欠かせません。とにかく身体を冷たい環境に慣らしておくことが大切です。

当日、陸に上がったあとに身体を温めるものは多く持っていきましょう。入水前には軽く筋トレをするくらいに準備体操をしましょう。

寒中水泳を安全に行なうための注意点は3点あります。

  • ①事前に健康診断を受けておく
  • ②寒中水泳を終えたあとはすぐに身体を温める
  • ③飲酒後は泳がない

これらに注意することで事故にあう可能性はぐっと下げられます。

万が一、溺れてしまったときには「助けてのサイン」や「セルフレスキュー」を行なってください。また、事故が起きているのを発見した場合は118番の海上保安庁などに連絡をし、助けを求めてください。

一人で寒中水泳をするのは不安な人は寒中水泳大会に参加するのも手です。

一般参加を受け付けている大会は、

  • 相模川寒中水泳大会
  • 館山湾寒中水泳大会
  • 熱海市成人式記念寒中水泳大会

などがあります。

どの大会も参加者が多いので、楽しく寒中水泳ができそうですよ。

寒中水泳は健康に良いことが多いですが、命を落とす危険性があることも忘れてはいけません。危ない目にあわないためにも、練習をし、事前準備をしっかりとした上で行いましょう。

寒中水泳は非常に過酷なので、一度経験をすると自信もつくことでしょう。

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