冬休みのご予定はお決まりですか?
クリスマスパーティーをしたり、帰省や旅行をしたりして短いわりに予定が沢山詰まっているご家庭も多いですよね。
しかし。。。宿題の存在を忘れてはいけません。冬休みは特に書初めという特別な宿題があったりしませんか?
4年生だと2回目の毛筆での書初めだ!って方が多いのではないでしょうか。
昨年の書初めはどうでしたか?なかなか思うように進まず大変でしたか?それとも楽しくできたでしょうか?
今年は去年よりもっとスムーズに、そして楽しく取り組みたいですね!
この記事では、
- 書初めの意味
- おすすめ文字
- おすすめの道具
- 上手な片付け方
などなど…書初めに関するお役立ち情報を紹介していきます。冬休みが来る前に一緒におさらいしてみましょう!
冬休み宿題に書初めが出題される理由は?
まずは書初めを宿題でやる意味、覚えていますか?
理由は大きく3つです。
- 新年の抱負・目標をさだめる
- 字の上達
- 日本文化とのふれあい
書初めと言えば新年の目標を書くイメージありますよね。普段使わない筆で丁寧に目標を紙に書きます。目標を目に見える形にすることでより意識することが出来ます。
また、書初めは書いたら目に付くところに飾っておくことをおすすめします!大きい紙に書かれた自分の字ってなかなか見る機会がないですよね。笑
ここはこうすればよかったな、ここはもっと大きく書けばかっこいいかも!なんて反省点が見えてきて字の上達にもつながりますよ。
日本文化とのふれあいは言わずもがな。
近年はスマートフォン、パソコンの普及でなかなか筆を持つ機会も少なくなりましたね。書初めは筆という日本文化に触れるとてもいい機会です。
書初めの歴史
書き初めは平安時代の宮中行事、吉書の奏(きっしょのそう)が由来になっています。簡単に言うと年始や仕事始めの日にこんな仕事をしているよ!と天皇へご報告することです。
その後、鎌倉・室町時代に入ると武家でもこの儀式にならい、将軍が吉書に判を押す“吉書はじめ”という新年行事として定着しました。そして江戸時代、寺子屋の普及により庶民へと広まりました。
- 元日に汲んだ水を神棚に備える。
- 翌日(1月2日)その水で墨をする。
- めでたい詩歌を書き、その年の恵方(縁起の良い方角)にむかって飾る。
- 小正月(1月15日/どんど焼き)に燃やす。
というのが書初めの一連の習わしです。
火の勢いで燃えかけの紙が高く舞い上がるほど字が上達すると言われているそうですよ!
書初めの効果
書き初めの一番の効果はなりたい自分へ近づくこと。
イチロー選手の作文や大谷翔平選手の目標達成シートのように目標を可視化させることは目標達成するのに効果的です。
なりたい自分、叶えたい目標はありますか?
しっかりとイメージして気持ちを込めて書きましょうね。
書初めを行う子供たちのメリット
- とめはねはらいを意識することで、字がきれいになる。
- 姿勢が良くなる。
- 集中力が養える
- 日本文化や芸術への興味がわく。
毛筆は鉛筆書きと比べてとめ、はね、はらいなどの字の形を意識します。毛筆で字を書くことは硬筆へ通じているので丁寧に書けばその分字もキレイになりますよ。
また、ピンと背筋を伸ばして集中して書くこともきれいな字を書くにあたって大いに影響します。
習慣づければ姿勢も良くなり、集中力もUP!そして書初めは日本文化と触れ合える絶好の機会。これを機に興味の幅も広がるかもしれません。
どうでしょう、なかなかメリットが沢山ですね!ぜひ意識して取り組んでみてください。もしかしたらはまってしまって習字を習いたくなるかもしれません。
大人になってから実感していますが、字がきれいだとメリットしかないですよ!
ちょっとした挨拶状、ご祝儀袋、子供の命名…筆を使う機会は忘れたころにやってくるのです。笑
冬休み宿題の書初めの上手な書き方とコツは?
書初めについて思い出せましたか?
では実際に書いていきましょう!
しかしいざ書いてみるといっても何からすればいいんだっけと悩みますね。まずはコツを頭に叩き込んでいきましょう。ちょっとのコツで去年よりも上手に書けますよ!
書き方
- とめはねはらいを意識する。
- 横線は気持ち右上がりに書く。
- 縦の線はまっすぐ垂直に引く。
- 線と線の間隔の大きさをそろえる。
- 漢字は大きめ、ひらがなは小さめ。
- 丁寧に、気持ちを込めて。
6つまとめましたが、今回ぜひ意識してみてほしいのが④です。これは私が小さいころよく言われて実践していました。
線と線の間隔が揃うと途端に文字のバランスが良く見えます!
簡単ですぐできるコツですよ。
あとはとにかく丁寧に書きましょう。お手本をよく見て、丁寧に書くことを意識するだけでも全然違います。
課題文に力を入れて名前がおざなりになってしまうこともありますが、名前こそ一番丁寧に書きましょうね!
書く時の姿勢
机で行うとき
- 机と体の間は握りこぶし1つ分
- 机の正面に体を向けて座る。
- 背筋を伸ばす。
- 顎を引き、目線は紙へ
- 紙は体の中央に置く。左手は指をそろえて紙の左下を抑える
床で行うとき
- 背筋は伸ばす
- 足(膝)はしっかりと床につける。
- 体は半紙の正面に。左手は半紙にそっと添える。
姿勢を正して書くと気持ちもピンとしますね。程よい緊張感があるほうが集中できますよ!
書く場所
机で書くよりも床がおすすめです!
書初めでは半紙より長いサイズが一般的なので、バランスが重要になります。床で書くことで全体のバランスを確認しながら書くことが出来るので結果的に机で書くよりも整って見えます。
机で全体を見ながら・・・ってやると純粋に上のほう届かないですね笑
床にはビニールシートや新聞紙を広めに敷いて行いましょう。墨は簡単には落ちてくれませんので予防は大切です!
おすすめの道具
授業でも使いますから、もう基本的な道具はお持ちですよね。こちらもおすすめなのでもし持っていなかったらご検討ください!
☆書道下敷き 書初め用 八ッ切判 (23×75cm) 罫線入り 樹脂ベージュ / 雅笑堂
書初め用の下敷きです。ラインが入っているのでまっすぐかけているかどうかの目安にもなります。
☆呉竹 半紙 水書き 水でお習字 半紙 KN37-10
水をつかって習字の練習が出来ます!何度も書けてエコ、そして汚れる心配がありません!
赤・黒・緑の3枚入りで、乾くのを待つことなく練習できますよ。
☆呉竹 スミノンアルファ ミニ 20ml KJ11-21S
お洋服についてしまった墨もこちらを使うと落ちやすいです!墨だけでなく、血液やカレーなどのシミも落とせるようですよ。
お値段もお手頃なので一つ持っておくと何かと使えそうです。
墨の濃さ
少し濃いめにしましょう!
墨の濃さは水の量で決まりますが、水が多く薄い墨だとにじみやすくなります。にじんでしまうと文字の輪郭がぼやけてしまい、メリハリのない印象に。
すでに濃度を調整してある墨汁ならあまり心配はないですが、自分で墨をする場合はご注意くださいね。また、学校によっては掲示するときに裏打ちという作業をするかもしれません。
裏打ちとは作品の裏から霧吹きなどで水分を与え、しわをのばして紙等で補強すること。この際に練習用や安価すぎるものだとにじんでしまうことも考えられます。
提出の際は清書用・作品用と記載のあるものを選べばまちがいないでしょう。
練習の時はなんでもOKです。
水や落ちやすい墨汁、沢山練習したいならコストパフォーマンスの良いものなど。好きなものを使って練習しましょうね!
筆の太さ
4年生であれば7号が推奨されています。筆のサイズは軸の直径により1号から10号まで大体の目安が定められています。1号がもっとも太く10号になるにつれて細くなります。ちなみに7号は直径7.6㎜ほど。
メーカーによって記載のないこともあるので、実際に文房具店に行ってお店の方に相談するのが一番安心です。
もし書初め用に筆を新調したい場合はすぐに文房具店に向かいましょう!
4学年におすすめの文字!四字熟語編
ではおすすめの文字をご紹介していきます。
まずは四字熟語から。4年生ともなるとだいぶ書ける漢字も多くなりますね!
おすすめの四字熟語
「日進月歩」
日ごと月ごとに、とどまることなく進歩していること。コツコツと努力出来るのは素晴らしいことですね!
「起承転結」
文章の構成法、物事の順序のこと。個人的に起承転結のしっかりとした話をしたいので選びました。笑
「質実剛健」
まじめで飾り気がなく、心身ともに健康な様子。
字のイメージ通りの意味ですね!画数が多く少し難しいかもしれませんが、チャレンジしてみてはどうでしょう?
「千変万化」
情勢や情景が次々に移り変わること。千や万は数が多いことを表しています。毎日が目まぐるしく過ぎていくと思います。大切にしたいですね。
「一人当千」
非常に大きな力、勇気があること。一人で千人分の力を持っていること。勇気のある人になりたい!と思っている人に。
「創意工夫」
今までにない新しいことを考え出し、そのために様々な手段、方法を試すこと。考え試すことは大事なことですね!勉強でも部活動でもいい目標になるのでは?
高学年におすすめの文字!3文字編
4年生、せっかくなので漢字2文字は入れてみたいですね!
漢字2文字+ひらがな
- 春の光
- 青い空
- 冬の朝
などがおすすめです。
どれも明るくきれいな自然の風景をイメージの出来る言葉ですね。
漢字3文字
- 雪景色
- 松竹梅
- 一人前
など
季節に関するもの、おめでたいもの、自分自身の目標で選んでみました!
難しくない漢字なので挑戦してみてくださいね。
4年生におすすめの書初めの文字!ユニークな言葉・名文
少し面白い熟語もご紹介します。
ユニークな言葉・名文
「牛飲馬食」
必要以上に飲み食いすること。
牛のように飲み、馬が草を食べるように、という意味です。ジュースやお菓子の食べすぎ飲みすぎには十分気を付けましょうね!
「不老不死」
老いることなくいつまでも生きること。こんな夢を持っている人も…いる?!笑
「巳己巳己」
(いこみき)と読みます。文字の形が似ていることから、互いに似ていることのたとえです。
完全に字面が面白くて選んでしまいました。笑
「日日是好日」
(にちにちこれこうじつ)来る日も来る日も楽しく平和な良い日が続くこと。一日一日を大切にすること。
小学校は一瞬で過ぎてしまいますから、日々を大切にしてくださいね!
「奇妙きてれつ」
ひどく変わっていて不思議なこと。これも字面で選んでしまいました。笑
参考
四字熟語辞典オンライン
コトバンク
書初めの宿題はいつまでにやる?
さあ、道具やお部屋の準備もばっちり、書く文字も決まりましたね!
では実際にいつ行いましょうか?
書初めの宿題をいつやるのか?
1月2日に行うと、字がうまくなるとも言われています。せっかくなので1月2日に行いましょう!2日ができなくても、三が日中に終わらせたいですね。
書初めはどうしても親の手助けが必要なので、仕事がお休みの日に行うのがいいでしょう。
親に手伝ってもらう箇所は?
お部屋の準備や片付けは範囲が広いので手伝ってもらいましょう。自分で使う道具などの準備は自分で出来るといいですね!
課題文が出ていればお手本もあると思いますが、ない場合はこちらを活用しましょう!
習字のお手本変換ツール
文字を入力し、楷書か行書を選び、印刷するだけ!
もちろん親御さんが書いたり、お知り合いの方に頼んでも素敵ですね。字がきれいでうらやましいです!
道具の上手な片付け方や清掃方法は?
では一番面倒なお片付け方法ですよ。まずは筆の洗い方から。
洗面台で洗うときは先に洗面台を掃除しておくことで墨汚れが付きにくくなります。また、真っ白の洗面台よりステンレスシンクのほうが汚れても目立ちません。
キッチンはステンレスの場合が多いのでそちらで洗ってもいいですね。
筆の洗い方
太筆
- バケツ等にぬるま湯をためる(30~40度)。※流水でもいいですが、跳ねるので汚れに注意。
- 毛の根本をもみほぐすようにぬるま湯でしっかりと洗う※根本の部分をもみほぐすのがポイントです!墨が流せどもどんどん出てくるけど、がんばりましょう。
- 洗い終わったら優しく毛を絞る感じで水分を取り除く
- 穂先を整える。
- 吊るして自然乾燥。
細筆
名前を書く細筆はもともと糊で固められて販売されています。
使う際は1/3程度をほぐして使うので、洗わずにお手入れをしましょう。
- いらなくなった半紙やティッシュなど水分をよく吸う紙を用意。
- 紙に水を数的たらす。
- 筆を寝かせて穂先を整えるように転がして墨をふき取る。
※おろした部分と固めた部分の境目に墨が溜まります。
※固めてある部分がほぐれてしまわないように気を付けましょう。 - 紙につく墨が薄くなったらおしまいです。
- 穂先を整え、吊るして自然乾燥。
※筆を買ったときにしてあるキャップは捨ててしましましょう。湿った筆にキャップをするとカビや痛む原因になってしまいます。
筆は最後に穂先を整え、つるして干すのがポイントです。お洗濯用のピンチでもいいですし、ハンガーに洗濯ばさみでもなんでも吊るせればOKです。
根本は乾きにくく、完全に乾くまで晴れていても1日、湿気の多い日は3~5日程度かかります。しっかりと乾いてから片付けましょうね!
硯の片づけ方
- 残った墨を新聞紙や使用した半紙である程度ふき取る。
- 角の部分に墨が溜まるので、スポンジとぬるま湯で丁寧に洗う。
※ガシガシ洗うと割れてしまう可能性もあるので、優しく丁寧に。 - 自然乾燥
練習で書き損じた半紙や新聞は道具のお掃除用にしましょう。また、習字用に雑巾を一枚用意しておくと、墨がついても気にすることなく使えます。
汚れてしまったら洗わずに新しいものと取り換えてしまいましょう!
(墨を)落とす!整える!乾かす!の3工程です。
墨は落とせども落とせども出てくるので根気のいる作業ですが、頑張りましょう。道具を丁寧に片付けてあげれば次使うときが楽になります!
カチコチだった…とか先が割れてる…なんて苦労はしません。道具の持ちも全然違いますので、しっかりお手入れしてあげてくださいね。
まとめ
♦書初めが出題される理由
- 新年の目標を決める。
- 字を上達させる。
- 日本文化を学ぶ。
♦書初めは子供にとってメリットが沢山!
- 字がきれいになる
- 集中力が養われる
- 姿勢が良くなる。
- 目標達成しやすくなる
- 興味が広がる。
♦上手に書くには…
- 線と線の間隔をそろえる。
- 一番は丁寧に書くこと。
♦おすすめ4字熟語
- 日進月歩
- 起承転結
- 質実剛健
- 千変万化
- 一人当千
- 創意工夫
♦おすすめ3文字
- 春の光
- 青い空
- 冬の朝
- 雪景色
- 松竹梅
- 一人前
♦おすすめ面白い熟語
- 牛飲馬食
- 不老不死
- 巳己巳己
- 日日是好日
- 奇妙きてれつ
♦書初めは1月2日に!
- 字が上達すると言われている。
- できなくとも三が日中にやるのがおすすめ。
♦片付けのポイント
- 新聞紙やビニールシートで汚れ予防!
- 墨を落とす、整える、乾かす!
- 丁寧にお手入れすることで道具も長持ち
書初めには多くのメリットがありましたね!
そして片付けに時間がかかってしまうのはしょうがないこともわかりました。1月2日は家族みんなで書初めをする日!と決めて一日のんびり楽しんでみてはどうでしょうか?
お子さんがやっているのを見ていたらきっとやりたくなってしまいますよ!家族のイベントにしてしまえば宿題も楽しんで出来ちゃいますね。
また、こんなイベントも見つけました。
「日本書芸術振興団」 道DOU 全国公募 新春書き初め展
申し込みは2022年1/13~2/10(作品必着)です。
2022年分の申し込みが終わってしまっている書初め展が多い中、こちらはまだ応募前です!受賞作品の展示はオンライン、賞品も郵送なので感染症が心配な時期にお出かけせずとも参加できますよ。
気になったら募集要項をチェックしてみてくださいね。
わたしも久しぶりに書初めしたくなってしまいました!
準備は大変だけどやってみたら楽しいイベントになりそうですね。お正月にはぜひ、家族で書初め大会をしてみてはいかがですか?
目標を立てて、前に進んでいきましょう!
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