受験生をかかえているご家庭は、例年の年末年始とは違う毎日を送られていることでしょう。
一生懸命勉強している子もいれば、エンジンがかからないでやきもきしている親御さんもいらっしゃるでしょうね。
- 心配で何も手につかない
- 何をしてあげればいいのかわからない
- 落ちたらどうしよう
- 勉強しないからイライラする
私も人の親として気持ちはわかります。
「親が受験するわけじゃないんだから」と頭ではわかっていても、「どうしよう」って気ばかり焦るんですよね。
今回は、
- 「第一志望に落ちてしまったときの子供の心境」
- 「受験に失敗をした子供に親はどう対応する?かける言葉は?」
- 「第一志望受験に失敗をした場合は?」
- 「滑り止め受験も失敗をしてしまった場合は?」
という内容で、それぞれ高校受験、大学受験に分け、体験談や他の親御さんのご苦労などもご紹介しながら解説します。
読み終えた後は、心が少し落ちくことでしょう。
第一志望に落ちてしまった!子供の心境は?
受験戦争真っ只中の子供に対して、親が出来ることは何か?かけてあげられる言葉は何か?と考えるのはもっともです。
何ができるかを見つけるためには、お子さんの心理状態を考えることから始まります。
合格発表前、子供さんはどのような気持ちでしょうか。
- 落ちたらどうしよう、かっこ悪いな
- 分大丈夫だと思うけど…
- まあ滑り止めもあるしな
- 一緒に受験する子だけ受かったらイヤだな
- 早く受験勉強から逃れたい
残念ながら不合格だった場合は、
- 悔しい、悲しい
- やっぱりダメだったか
- お母さんを悲しませてしまった
- (浪人するなら)また辛い一年がはじまるのか…
- 何もする気が起きない
などと年代に関係なく、辛い気持ちは同じですよね。それを踏まえて何ができるか考えてみましょう。
受験に失敗をした子供に親はどう対応する?
受験に限らず子供が壁にぶつかっている時に、まず親がすべきことは、「そっと見守る」ことです。
口を出さずに、温かい心と目だけを子供に向けるのです。
何か言ってあげたい、してあげたいと思うかもしれませんが、とやかく言い過ぎたり励ましすぎるは逆効果。
そっと見守り、子供のほうから何か言ってきたときがチャンス。その子の心情に合わせて共感し、適度に励ましてあげるのがいいでしょう。
- 「落ちたらどうしよう」→「そうだよね、心配だよね」
- 「悔しい、悲しい」→「お母さんも悔しいよ」
- 「早く受験勉強から逃れたい」→「そう思うのも無理はないよね」
と「君の気持ちはわかってるよ」ということを伝えることです。
また愛情の伝え方は言葉ばかりではありません。
お母さんなら、「好きなご飯を作ってあげる」とか「一緒に美容院に行く」など、言葉以外でも愛情を伝えられるシーンがたくさんあるでしょう。
お父さんの場合は、日頃子供と話す機会も少ないでしょうから、子供が望めばゆっくり話を聞いてあげるのもいいと思いますよ。
「なぜ失敗したのか」「(滑り止めがあれば)今度こそ大丈夫だよね」と、終わったことをくどくどいったり、過度なプレッシャーをあたえるのは「青菜に塩」ってもんですよ。
第一志望受験に失敗をした子供にかける言葉は?
言葉を考える前にまずすべきことは、「子供の気持ちを考える」つまり心境を察することです。
例えば子供さんがそれほど落ち込んでいないのに、「そんなに凹まないでさ、切り替えよ!」とでも言えば、「落ち込んでるのはお母さんの方でしょ!」と笑い話になりかねません。
その子はもう前を向いているのです。
このことは、実は子供だけに限らず、大人の人間関係でも同じです。その言葉が心に響くのは、「その人が求めている言葉」だからです。
「何を求めているか」=「心情を察する」ことです。
高校受験
中学3年生という年頃は、良くも悪くもグンと大人になる時期です。夢がある子はその夢を叶えるために志望校を決めたはずです。
- 親の期待を裏切ってしまった
- 親にお金の負担をさせてしまった
- 夢なんて所詮かなわないよね
- まあいっか、高校で遊んじゃお
努力したってやっぱりダメだったじゃん、とか妙に達観するような事も言う年頃です。その反面、目標や夢をあきらめきれないと思っていることを忘れないで上げてください。
- 「よく頑張ったね」
- 「(滑り止めがあれば)切り替えて頑張ろう!」
- 「(お金のことを心配していれば)心配しないで!ちゃ~んと計画してるから」
- 「〇〇学校の部活も評判いいよ」
- 「敗者復活戦があるよ!」
と気持ちに共感しながらも、未来のことをイメージさせて夢を忘れないように応援してあげましょう。
「部活ばっかりしてるからだよ」「あれほど(勉強しなさいって)言ったじゃん」なんて言葉はNGですよ。
大学受験
高校3年生といえば、もう大人です。自分の生き方について考えていることでしょう。
- エンジンかけるの遅すぎたかな?
- 浪人するのも面倒だな
- 人生なんてこんなもんさ
- 一浪くらいみんなしてるし
と、以外とクールで客観的に見ているかもしれません。
- 「残念だったね」
- 「これで人生終わりじゃないから!」
- 「どうするかは〇〇が決めていいんだよ」
- 「いつでも相談にのるよ」
と「大人」として認めた声かけがいいでしょう。
どうしろこうしろとあえて言わず、子供の考えを尊重すべきです。その代わり何か相談してきたら、家事の手を休めしっかり聞いてあげてくださいね。
「どうするのよ~」などとイライラすれば、「親のくせに」などど言われるかもしれません。
この年頃は、親が考えているよりずっと大人ですよ。
今まで辛くてしんどい人生送ってきた、、と感じてる人。それは社会に出てからめちゃくちゃ武器になるからまじで誇っていい。辛い経験は必ず自分の糧になっている。大学受験失敗したり、ハードな部活に所属してきた人は上手くいかないときも「あの時よりマシ」と考えて心折れずに頑張れる人が多い。
— ともあき | 名大の学生起業家 (@tmak_iwt) November 11, 2021
努力ができないっていう人いるけど、
努力しなくて訪れる辛い未来を迎える方が嫌じゃない?
自分は人生に対する真剣さが足りなくて、
大学受験も失敗したし、就活も失敗した。だからこそ自分の人生に本気で向き合えてる。
努力が苦手な人は
努力しないせいで訪れる不幸を考えてみよう。— まさ@労務コンサル×Webマーケティング (@1pageM) November 15, 2021
滑り止め受験に失敗をした子供にかける言葉は?
これからまだ受験する学校が残っている時は、若干気持ちは軽いかもしれませんが、逆に「もう失敗するわけにはいかない」とプレッシャーも感じているでしょう。
高校受験
- やっと終わった~!
- 何でこう上手く行かないんだろう
- 希望もなにもない
- グレてやる~
- 友達に合わせる顔がない
と落ち込む子もいれば、もう後がないからと開き直る子供もいるかもしれません。
- 「長かったね、お疲れ様!」
- 「よくやったと思うよ」
- 「しばらくのんびりしよう?」
- 「(第一志望がこれから)第一志望に行けってことだよ!」
- 「切り替えて頑張ろう!」
状況によって異なりますが、まずはゆっくりさせてあげることを考えましょう。
「次は大丈夫だよね?」などというのはNGです。
大学受験
- 人生お先真っ暗
- もう大学なんて行かなくていいわ
- 親には申し訳ないけど、1年浪人して頑張る
- 大学はあきらめて専門学校でも行こうかな
と、自分の進むべき道を見直すでしょう。
- 「結果は結果として受け止めよう」
- 「(経済状況によって)どうしても〇〇大学にいきたければ、協力するよ!まかしといて!」
- 「君の人生これからなんだから、ゆっくり考えればいいよ」
- 「今はつらいかもしれないけど、きっといい思い出になるよ」
と大人対大人の会話をしてあげることで、「親に認められている」という自信につながるでしょう。
当たり前ですが、「(費用が)いくらかかかると思ってんの!」などというのは、「好きで落ちたわけじゃないよ!」と売り言葉に買い言葉になりますから要注意ですよ。
受験に失敗をした子供にかける言葉は?
全部失敗してしまったとなれば、気持ちの整理とともに、「今後どうするか」という問題を解決しなければなりません。
高校受験
- あ~もうイヤ
- 神様なんていないじゃん
- 世界中全て敵に思える
- あ~終わった終わった
「あ~終わった終わった」という一見ダメージのない言葉のように聞こえますが、言葉と心は裏腹ということもありますから注意が必要です。
- 「良く頑張ったね」
- 「〇〇がこんなに頑張れるなんて正直びっくりしたわ」
- 「お母さんたちはいつも〇〇の味方だよ」
- 「これからのことはゆっくり考えればいいからね」
生意気な口をたたいても若干14~15歳。まだまだ子供です。油断をしないで、その子の行動を見守ってあげましょう。
親御さんたちも辛いと思いますが、いつまでもメソメソするのは子供さんが可哀想ですよ。
大学受験
- もっと勉強すればよかったかな
- バイトばっかりしてたもんな
- どうしても〇〇大学にいきたいけど、親に迷惑かけるしな
- いや、バイトして予備校通おう!
その子がなぜその大学を選んだのでしょうか。
将来の夢を叶えるための選択であれば、状況が許せばもう一回くらい挑戦させてあげたいですね。もしそのように考えていることがわかったら、その話に仕向けるように言葉をかけてあげるのがいいでしょう。
- 「もう一回挑戦するって手もあるけどね….」
- 「少しゆっくり考えてみたら」
- 「今はつらいと思うかもしれないけど、後になればいい思い出になるよ」
- 「社会人になって壁にぶつかったら、受験勉強でしんどかった時を思い出しな?」
今回の努力が決して無駄ではないことが伝わると良いですね。
あの…私ごとなのですが、昨日娘が志望大学に無事合格することが出来ました。遡ること3年前。ほぼ大丈夫と言われていた高校受験に失敗。親子で何日も泣いた日々。それから娘は全てに自信がなくなり豆腐メンタルに。失敗を糧に乗り越えたね。優しい方に「 いいね 」を押していただけると泣いて喜びます pic.twitter.com/BbKBXw9UvE
— ゆりか@楽しむ40代 (@yurika10311) November 12, 2021
まとめ
今回は、受験生のいらっしゃる親御さんに向けて、万が一受験に失敗した際の対応ガイドをご紹介しました。
◆第一志望に落ちてしまった!子供の心境は?
自分が「悲しい」「悔しい」ばかりでなく、親に対しても申し訳ないと思う気持ちがあることを理解してあげよう
◆受験に失敗をした子供に親はどう対応する?
そっと見守るのが一番。子供が何か言ってきた時がフォローするチャンス!
◆第一志望受験に失敗をした子供にかける言葉は?
失敗した事に足踏みせず、次の受験に目を向けさせましょう。
◆滑り止め受験に失敗をした子供にかける言葉は?
努力を認め、まずはゆっくりさせてあげることです。
◆受験に失敗をした子供にかける言葉は?
その後どうするかは子供自身が決めること。いつでも相談に乗るつもりでいることをアピールしましょう。
受験生との関わりには、親の忍耐力が問われます。
子供のためと思いながら、いつしか自分が育てられていることに気づく時、親としての幸せを感じませんか。
今回ご紹介した言葉の数々を、ぜひ頭の片隅においていただき、いざという時には引き出しを開けて、優しい言葉をかけてあげてくださいね。
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