突然ですが、『菜の花』はお好きですか?
おひたしや、ごま和えなんかにして食べても美味しいですし、鮮やかな黄色い菜の花畑で写真を撮ったり、菜の花を摘んで家の花瓶にさしたり。
いろいろな楽しみ方のある『菜の花』ですが、作家の司馬遼太郎は菜の花と関係が深いことで有名です。
この記事では、
- 「菜の花忌」ってなに?
- 司馬遼太郎と菜の花はどんな関係があるの?
- 司馬遼太郎とはどんな人?
- 菜の花忌シンポジウムとは?
- 菜の花忌と俳句の関係は?
- 司馬遼太郎の人気作品は?
などについて、ご紹介していきます。
最近、司馬遼太郎ファンになった方や、司馬遼太郎についてもっと知りたいあなたに向けた記事になります!
この記事を読み終えたときには、司馬遼太郎について、菜の花忌について、理解が深まること間違いありません!
それではさっそくまいりましょう。
菜の花忌2022!菜の花忌とは
『菜の花忌』と聞いてあなたは何を思い浮かべますか?
司馬遼太郎のファンであれば、2月12日の司馬遼太郎の命日だ、とピンとくるのではないでしょうか?
そのほかにも菜の花忌と言われる日があります。
- 伊藤静雄の忌日 ー 3月12日
- 千利休の忌日 ー 旧暦で2月28日、新暦で3月28日
この記事では、司馬遼太郎の命日、2月12日の『菜の花忌』についてご紹介します。
菜の花忌はどのようなことをする?
菜の花忌は、2月12日の司馬遼太郎の命日です。
司馬遼太郎は、野に咲く菜の花やたんぽぽといった黄色い花を好んでいました。「菜の花の沖」という長編小説があることからも有名です。
菜の花忌(2月12日)が近づくと、多くの人たちが「司馬遼太郎記念館」の敷地内や周辺の街角、通りが「菜の花」でいっぱいになります。
1997年からは、東京と大阪で交互に「菜の花忌シンポジウム」が行われています。会場には全国から贈られてくる、菜の花なんと約3,500本が飾られます。
菜の花忌シンポジウムの終了後には、入場者や、この日の来館者に菜の花をお配りするのが恒例となっています。
黄色い菜の花がたくさんの方の手にわたるのはステキな光景ですね。
大阪市のNHKホールで開かれていた菜の花忌シンポジウム終了しました!面白かった。参加者には菜の花が配られました。 pic.twitter.com/GhYLbd4lRe
— 毎日新聞大阪学芸部 (@maiogakugei) February 16, 2019
菜の花忌シンポジウムでは、司馬遼太郎をしのび、司馬遼太郎賞に決まった作家への贈賞式、そして年ごとに決められたテーマに沿って、各界の著名人のパネリストを迎えシンポジウムが開かれます。
2021年は、新型コロナウイルスの関係で、有観客での「菜の花忌シンポジウム」の開催はありませんでしたが、
なんと・・・!
2022年2月12日(土)に、第25回「菜の花忌シンポジウム」が東京・有楽町よみうりホールでの開催が決定しました!
第24回の「菜の花忌シンポジウム」は約1050名の参加者で満員でした。
第25回は、定員700名の予定です。
しかし新型コロナウイルスの影響によっては、今後変更の可能性もあるのでしっかり公式ホームページもチェックしましょう。
司馬遼太郎と菜の花
「司馬遼太郎」という名前を知らない、聞いたことがないという人でも、「龍馬がゆく」や「燃えよ剣」などの作品の名を聞いたことがある人は少なくないはず。
どんな人物か、と一言でいってしまうと、「日本が産んだ偉大な歴史小説家」です。
「歴史小説」とは、歴史上に実際に実存したと言われる人物を小説の登場人物として、時代背景や、その人物や周囲の人物、出来事に関してはほぼ忠実に歴史に沿ったストーリーとされます。
その制約・条件の中で、登場人物の細かいセリフや物語が書かれているものです。
一般的な小説に比べて、自由度がかなり狭いと言えると思いますね。その時代の歴史についてとても詳しくないと書けませんね。
たくさんの歴史小説を残した司馬遼太郎ですが、たくさんいる歴史小説家の中で、なぜ司馬遼太郎がこんなにも有名なのでしょうか。
司馬遼太郎とはどんな人物?
司馬遼太郎について簡単にご紹介します。
1923年8月7日、大阪市の生まれです。本名は「福田定一(ふくだ ていいち)」といいます。
小さい頃から本の虫で、本屋さんで立ち読みをよくしていたのだそう。きっといろいろなことに興味がある子どもだったのでしょう。
大学在学中の1934年には、太平洋戦争で学徒出陣を経験しました。戦地での経験から、「なぜこんなことになってしまったのか」という気持ちが小説家を志す原点になったと言います。
戦地から戻り大学を卒業後は、新日本新聞社(現在の産経新聞社)に入社しました。
入社後も小説家になる夢を諦めず、1960年に『梟の城』という長編小説で第42回直木賞を授賞します。翌年新聞社も退社し、見事小説家として本格的に作家活動に専念することとなりました。
大学時代は戦争を経験し、きっと色々な景色を見たことでしょう。
新聞記者の仕事をしながらも、小説家への夢を諦めず経験と知識を積み上げ、作家として名をはせるようになるまでの経緯に脱帽です。
もっと司馬遼太郎について知りたいと思ったあなたは、ぜひ「司馬遼太郎記念館」に足を運んでみてください。司馬遼太郎の歴史がぎっしりと詰まっていて、ファンに必見のスポットです。
司馬遼太郎の自宅であり、館内には吹き抜けの高さ11mにもおよぶ壁一面に約2万冊もの書籍が貯蔵されています。
書斎やお庭を間近に見ることもできます!
司馬遼太郎記念館の詳細
- 〒577-0803 大阪府東大阪市下小阪3丁目11番18号
- TEL 06-6726-3860/FAX 06-6726-3856
- 開館時間:10:00〜17:00(入館は16:30まで)
- 休館日:
- 月曜日(祝日・振替休日の場合はその翌日)
- 年末年始(12/28〜1/4)
- 特別資料整理期間(9/1〜9/10)
- 入館料:
- 大人 500円
- 高・中学生 300円
- 小学生 200円
司馬遼太郎にこめられた思い
どのような意味をこめてペンネームに「司馬遼太郎」とつけたのか気になったので、調べたのですが、どうやら大学時代に司馬遼太郎が、「司馬遷(しばせん)」という人物が書いた「史記」という中国の歴史書に夢中になっていたことに由来しているようです。
諸説ありますが、司馬遷の「史記」に感動し、自分も素晴らしいものを書きたい!と思いましたが、司馬遷には「遼(はる)か」に及ばない、日本人という思いから「司馬遼太郎」と名付けたと言われています。
ペンネーム一つにも、司馬遼太郎の熱い想いが感じられます。
司馬遼太郎の代表作は?
- 1963年(昭和38年)「龍馬がゆく」
- 1964年(昭和39年)「燃えよ剣」
- 1965年(昭和40年)「国盗り物語」
- 1966年(昭和41年)「関ヶ原」
- 1969年(昭和44年)「坂の上の雲」
上にあげたのは司馬遼太郎の作品の一部にしかすぎません。ほかにも数多くの現在でも愛され続け、語り継がれる名作が執筆されました。
これらの功績が認められ、1993年(平成5年)には「文化勲章」を授賞しています。
そんな司馬遼太郎ですが、1996年に息を引き取りました。亡くなる前の10年は随筆や紀行文を主に書いていました。
司馬遼太郎と菜の花との関係は?なぜ菜の花忌とつけられたの?
『菜の花忌2022!菜の花忌とは』でもご紹介した通り、司馬遼太郎は、野に咲く菜の花をこよなく愛したことから、命日を「菜の花忌」と名付けられました。
1982年(昭和年)に刊行された『菜の花の沖』にもひも付けられ由来しています。『菜の花の沖』は江戸時代、船商人の高田屋嘉兵衛という人物の生涯を追った歴史小説です。
2000年には、NHKの放送開始75周年記念番組ドラマスペシャルでドラマ化され放送されました。
悲惨な境遇からも海の男として奮起し、淡路島から北海道、ロシアまでにも活躍する偉大な商人に成長していく姿、冒険は男のロマンといったところでしょうか。
ぜひ、小説で、ドラマで、高田屋嘉兵衛の生きざまを感じてください!
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菜の花忌シンポジウムの内容は?
第25回「菜の花忌シンポジウム」の詳細
- 【タイトル】「『胡蝶の夢』――新型コロナ禍を考える」
- 【日時】2022年2月12日(土)14時から17時
- 【場所】有楽町よみうりホール(東京都千代田区)
- 【パネリスト】
- 磯田道史氏(国際日本文化研究センター教授)
- 澤芳樹氏(大阪大学大学院医学系研究科名誉教授、寄附講座教授)
- 澤田瞳子氏(作家)
- 村上もとか氏(漫画家)
- 司会は古屋和雄氏(文化外国語専門学校校長、元NHKアナウンサー)
- 【参加費】1000円(当日会場で)
- 【定員】新型コロナウイルス感染症拡大防止対策で定員の制限、あるいは無観客になる可能性もあります。ご了承ください。
- 【申し込み方法】往復はがき(1名で1枚)に、住所、氏名、電話番号をご記入のうえ、事務局までお送りください。友の会サポート会員の場合、1名確実に参加できますが、申し込みが必要です。 ※電話番号は必ずお書きください。
- 【締め切り】1月10日(月)、消印有効。参加証(指定席)の発送はその後になります。
- 【お願い】コロナ禍の影響で今年も変則の開催になります。このため、確実にご参加いただける方のみのお申込みをお願いします。申し込み後にご都合が悪くなり、キャンセルをされる場合は必ず事務局までご連絡ください。
2021年はコロナウイルスの影響で中止となり無観客での開催だったため、2022年は2年ぶりの有観客での開催となります。
『胡蝶の夢』は、司馬遼太郎の歴史小説です。
黒船来航で沸き立つ幕末。それまでの漢方医学一辺倒から、にわかに蘭学が求められるようになった時代を背景に、江戸幕府という巨大組織の中で浮上していった奥御医師の蘭学者、松本良順。悪魔のような記憶力とひきかえに、生まれついてのはみ出し者として短い一生を閉じるほかなかった彼の弟子、島倉伊之助。変革の時代に、蘭学という鋭いメスで身分社会の掟を覆していった男たち。
新潮社ホームページより引用
司馬遼太郎 『胡蝶の夢 一』 | 新潮社黒船来航で沸き立つ幕末。それまでの漢方医学一辺倒から、にわかに蘭学が求められるようになった時代を背景に、江戸幕府という巨大組織の中で浮上していった奥御医師の蘭学者、松本良順。悪魔のような記憶力とひきかえに、生まれついての
また、「胡蝶の夢」という故事成語もあります。
「夢と現実がはっきりしない、区別できないことのたとえ」です。
現在の新型コロナウイルスは、現実に起きていることですが、こんなにも長い間も苦しめられるとは、まさに悪夢のようなことですよね。
世界で起きているこのコロナ禍が夢なのか現実なのかはっきりしないような、100年に一度と言われるパンデミックに襲われている現在。
そして、1世紀以上昔に感染症危機に立ち向かった医師たちの奮闘を描いた場面がある、司馬遼太郎の小説「胡蝶の夢」。
なんて関係が深く、とても興味深いタイトルなのだろう!と思いました。
また、昨年までのシンポジウムの日程とテーマ、会場についてまとめてみました。
日程 | テーマ | 会場 |
---|---|---|
第24回※無観客 2020年2月14日 |
土方歳三と河井継之助 -『燃えよ剣』、『峠』より |
東京・よみうりホール |
第23回 2019年2月16日 |
『梟の城』-忍者の世界をどう読んだか | NHK大阪ホール |
第22回 2018年2月16日 |
『燃えよ剣』『新選組血風録』 -人は変革期にどう生きるか |
東京・よみうりホール |
第21回 2017年2月18日 |
『関ケ原』――司馬遼太郎の視点 | NHK大阪ホール |
第20回 2016年2月20日 |
司馬作品を語りあおう――今の時代を見すえて | 東京・日比谷公会堂 |
会場は、東京と大阪の2カ所を交互に開催されています。
日程に関しては、2022年はちょうど司馬遼太郎の忌日に開催となりますが、過去5年間に開催された日程は、2月12日付近ではありますがバラバラでした。
毎年司馬遼太郎をしのんで、さまざまなテーマが決められていますね。
例年のプログラムの内容
- 第一部:司馬遼太郎賞に決まった作家への贈賞式
- 第二部:年ごとに決められたテーマに沿って、各界著名人のパネリストを迎えたシンポジウム
シンポジウム当日の混雑が気になるところですが、混乱が起きるような混雑はみられませんでした。
2022年の開催も、例年より人数を減らしての開催になりますので、長蛇の列となるような混雑はしないと予想されます。
シンポジウムに参加しよう!
司馬遼太郎について少しでも、もっと知りたい、興味が出てきた!というあなたは、公式ホームページから詳細をご覧いただき、ぜひ応募してみてください。
あまり詳しくないから、参加するのはためらうな・・という方も最初の一歩は怖くても踏み出してみれば楽しめたりするものです!
菜の花忌と俳句
「菜の花忌」は俳句・連歌などで、季語としても使われます。
季語とは、春夏秋冬の季節を表すに用いられるものです。俳句の大事な約束事として、『季語を入れる』というのがあります。俳句は、五七五の十七音の定型中に季語を入れることによって成立します。
このような約束事に囚われない自由律俳句というのもありますが、一般的ではありません。
季語とは、春、夏、秋、冬、新年の五つの季節を象徴的に表す言葉です。例えば、『桜』といえば、春を代表する花で、四月初旬頃の光景や空気を連想すると思います。これが季語が持つ力です。
「日本俳句研究会」ホームページより
司馬遼太郎の命日の菜の花忌と、初春を表す季語になっています。
どんな俳句があるのか気になりますよね。ということで、「菜の花忌」の季語を用いた俳句を3つご紹介します。
海見ゆる坂を登れば菜の花忌・・・福原知子
海が見える坂を登ると、菜の花が見える、春の季節だったのでしょう。海が見える坂なんて、開けていて開放的なイメージです。
初春は空気がまだ澄んでいて、海もはっきりと綺麗に見えることでしょう。ステキな景色が浮かびます。
菜の花忌海暮るるまで見てをりぬ・・・坂内佳禰
日が海に落ちて、暮れるまでを腰をおろして見ていたのでしょう。
誰かと一緒に、夕暮れを見ていたのか、それとも一人でたそがれようと思っているのでしょうか。私には春先の少し物悲しい情景が浮かびました。
街追はまだ雪ながら菜の花忌・・・永島和子
「街追」がどこかの寒い雪が降る地方の地名なのでしょうか。
私には、春先なのにまだ雪は降っていて、早く春の温かい気候を待ち望んでいるような印象を受けました。
季語の「菜の花忌」を使って俳句を作ってみるのはいかがでしょうか。
小説を読んだ感想を入れてみるのもいいですし、春先の風景やその時に感じた自分の感情を大切にして読む俳句は、簡単に作ることができて楽しいですよ。
一句作って読んでみれば、あなたも立派な司馬遼太郎のファンの一人です!
司馬遼太郎人気作品ベスト5!
時代小説の金字塔、司馬遼太郎のこれだけは読んでおきたい司馬遼太郎作品ベスト5をご紹介します。
1.『竜馬がゆく』
司馬遼太郎と聞いて、この作品が一番に思い浮かぶ人も多いのではないでしょうか。司馬遼太郎を代表する作品です。
主人公は歴史上もっとも有名な人物の一人、坂本龍馬。誰にも流されることなく、自分の考えを持つ男らしくも優しい生きざまが魅力的です。
はじめは慣れない土佐弁や地名に理解が追いつかない部分もありましたが、夢中になって読んでしまいました、という口コミもありました。
その人気のために1986年には、NHK大河ドラマでも放映されました。
NHKオンデマンド『竜馬がゆく』

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2.『関ヶ原』
関ヶ原の戦いを聞いたことのない人はいますか?日本史の授業で一度は聞いたことがあるはず。でもその詳細を知っている人はなかなかいないですよね。
司馬遼太郎の戦国4部作と呼ばれる作品のうちの大二作といわれてます。
『関ヶ原』はまるで当時の関ヶ原の戦場にいるかのような臨場感が味わえます!
関ヶ原の戦いの発端から、終結までをえがいています。石田三成と徳川家康を中心に戦国時代の英雄たちの人間像が浮き彫りした作品で面白いという口コミがありました。
歴史の教科書だけでは絶対にわからない細かい部分を、この『関ヶ原』を読むことで登場人物の性格や出来事の解釈などの理解ができるんです。
関ヶ原の戦いでどんなのだったけな〜と考えているあなたにもおすすめです!
『関ヶ原』は東京放送創立30周年記念番組として、1981年にTBS系にて3夜連続の大型時代劇として放映されました。
さらには、2017年に岡田准一さん、有村架純さん、役所広司さんなど豪キャストで映画化もされています。
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『関ケ原(上) (新潮文庫)』
3.『国盗り物語』
司馬遼太郎の戦国4部作と呼ばれる作品のうちの大一作といわれてます。
全四巻となる大作で、前半二作は、斎藤道三の半生を、後半二作で織田信長と明智光秀を中心に戦国時代の中心部、天下統一までを描いています。
戦国時代は、歴史好きな方の中でも特にファンが多い時代でもあると思います。
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司馬遼太郎「国盗り物語」読了。 さすがのワクワク感! 斎藤道三が陰謀と策略で成り上がっていくのが面白い! 信長編では、ほぼ明智光秀が主役。感情移入しきっていたので、本能寺から光秀の最期までは読んでいて胸が痛かったです。 登場人物が生き生きと描かれていて、魅力的でした!
— ふみ (@fumi_letter23) August 12, 2016
小説ならではのワクワク感があって面白そうですね!
歴史の授業でよく聞くワードも多いので、読みやすそうです。また、こちらもNHKの大河ドラマで1973年に放送されました。
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